念珠(数珠)の使い方

念珠の起源は古代インドのバラモン教で用いられていた道具を原型とされ、後に中国に伝わり、日本には西暦七三六年に南天竺の僧から献上されたのが最初とされています。鎌倉時代に入り、浄土思想が流行し称名念仏が盛んになるとともに一般にも普及しました。

浄土真宗では数珠(ジュズ)と言うより、仏を念ずる時に用いる珠→念珠(ネンジュ)と呼ぶ方が多いです。
百八個の珠のものを使う宗派もありますが、浄土真宗では、珠の数にはこだわりません。房の結び方が宗派独特のものになっていて、これは蓮如上人が考案されので「蓮如結び」といわれています。

念珠の持ち方は、両手にかけて合掌し、房を下に垂らします。合掌していない時は、左手で持ちます。

合掌礼拝の際、他宗で念珠をこすり合わせ音を鳴らす場合がありますが、浄土真宗では音を鳴らす必要はありません。
蓮如上人は念珠を持たずに仏様を拝むことを『仏様をわしづかみにするようなこと』と言われたそうです。お参りの際は忘れずに持っていてくださいね。

○巨大念珠
京都に通称、百萬遍(ひゃくまんべん)と呼ばれる知恩寺(ちおんじ)という浄土宗のお寺があります。そこではお堂の中を一回りするような巨大な念珠を大勢の人が念仏を唱えながら繰り、七日間で百万遍という回数になるということから百萬遍と呼ばれるようになったそうです。毎月十五日にはお堂で行われるそうです。

○キリスト教にも念珠がある
聖母への祈りを連ねて唱えることで、聖母マリアに霊的なバラの冠を捧げる、という意味があります。同時に、その祈りの際に祈りの回数を確認するために用いる念珠状の・・・「ロザリオ」があります。

 

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